taisei aoki

「PRIMERO」(GLAMOROUS RECORDS EWGL0001)
TAISEI AOKI

 芳垣安洋がプロデュースし、ミュージシャンとしても参加した、トロンボーン奏者青木タイセイのアルバム。ジャズというより、プログレや、ほら、なんちゅうかミニマルミュージックちゅうんですか? ああいう音楽の味わいが濃厚である。青木タイセイは、トロンボーンだけでなく、ベースその他も演奏するマルチミュージシャンであるが、この作品でもその才能は縦横に発揮されている。そして、何より曲がいい。全部、オリジナルだが、単に、いいメロディー、いいリズムというだけでなく、音楽を構築する個々の部品、たとえばベースラインひとつとっても、考え抜かれ、音色や楽器の選定にいたるまで熟慮されていることがよくわかる。こーゆー音楽をなんと呼ぶのでしょうね。とにかく気持ちいいので、終わるとまた最初から聞きたくなるという「やみつき系」の音なのである。