「GLORIA IN EXCELSIS DEO」(ちゃぷちゃぷレコード CPCD004)
浅見光人 アルトサキソフォン無伴奏
何度か聴き直してみたのだが、よくわからなかった。アルトで無伴奏ソロで美しい曲、そして美しい即興。これは、たとえば「癒し」とか「なごみ」なのか、それともこの奏者のなかではチャレンジであったり、メッセージだったりするのだろうか。なにも餓鬼のように自由を求めて吹きまくる、といった即興だけが即興ではなく、静謐な演奏があってもいいとは思うが、こういうタイプの音楽ならソロではなく伴奏者があってもいいのではないかと思った。管楽器即興でなおかつソロにこだわるというのは、これはあくまで私の感覚だが、「ひとつの音楽を管楽器の無伴奏ソロだけで構築できるという自信」があり、かつ「伴奏にとらわれず好きなように演奏を展開していける自由」を得るためではないかと思うのだが、この奏者はどうもちがった考えのようだ。いわゆるクラシックのサックスともちがっているみたいで、どういうルーツで、どういう考えからこういう演奏をしているのか気になるところだ。本人による詳しいブックレットがついているのだが、それを熟読しても……やはりわからない。すいません。