jim black

「ALASNOAXIS」(WINTER & WINTER W&W910061−2)
JIM BLACK

 うーん……なんと申しあげればよろしいやら……。邦文ライナーノートを読んでも、あちこちの評判を聴いても、この音楽がわからないやつはダメ、アホ、ダサイ、古い……ということになるようだが、何度聴いてもぜんぜんわからん。こんなんようあるやん……と言ったら言い過ぎか。たしかにジム・ブラックのドラムは変拍子を変拍子と感じさせないうえ、グルーヴさせまくりでめちゃすごいし、それに乗って楽勝に吹きまくり弾きまくるほかのメンバーも凄腕だとは思うが、なんか聴いていて熱くならない。クリス・スピードが合わないのかなあ。じつはこのジム・ブラックの音楽というのは、たとえば芳垣さんの音楽とかなり共通点があるように思う。ジャズ〜即興音楽〜ノイズなどをベースに、プログレ的な要素を大きくくわえたものではないかと思うが、なぜ芳垣さんの演奏は聴いていてものすごく燃えるけど、ジム・ブラックの音楽には燃えない。これは私がロックの素養がないからなのか。わからん、というのも情けないハナシなので、何度も何度も何度も聞き返したが、やっぱり印象はかわらん。きっと、ライヴでみたらぜんぜん印象ちがうんじゃないかなあ、と一応期待しているのだが、でも、どーしても「ふん、この音楽がわからんとはダメダメだねえ」的な空気をこのアルバムから感じるのだった。ちっ、どうせわしゃアホ耳ですよ。

「SPLAY」(WINTER & WINTER W&W910076−2)
JIM BLACK ALASNOAXIS

 一枚めがあかんかったので、二枚目はきっとわかるだろう、でも、またわからんかったらどうしよう……と半分わくわく半分おそるおそる聴いてみたが……やっぱりわからんかったがな! どうしようどうしよう。結局あれですな、ドラマーとしてのジム・ブラックはすげー、と思うんだけど、トータルミュージシャンとしての彼の音楽がいまいち肌にあわんのだな。ええんです、それで。わからんもんはわからん。