black uhuru

「TEAR IT UP」(ISLAND RECORDS MLPS9696)
BLACK UHURU

 レゲエというものには本当に疎い日々を過ごしてきた。ボブ・マーリーもほとんど大ヒット曲以外は聞いたことがない。PUMPというバンドでは、(リーダーが見せかけだけのレゲエを嫌っていたので)須磨海岸で毎年、アンチレゲエ的な曲をやったりしていたの「フェイクレゲエでも」とか「名も知らぬ遠き島から流れ着いたふやけきったヤシの実」とかいった歌詞だった。つまり、どちらかというとあまりレゲエにはいい印象はない。唯一観にいったレゲエのライブはこのブラック・ウフルで、それもライヴ・アンダー・ザ・スカイを観にいったら出ていたのだ。客層がやはりかなり違っていて、ハッパを決めてる感じの連中が大挙して踊っていて、なんやねんこれは、と思ったりした。しかし、そのときの演奏がめちゃくちゃよくて、はー、レゲエというのはいいもんですね、と思ったが、その後、いろいろレゲエを聞いてみたが、結局、どれもハマることはなく、そうか、ブラック・ウフルというバンドがたまたま私の好みにあったのだなあと悟った。ブラック・ウフルのメンバーのあれやこれやもあとになって知ったが、このレコードは大事にしている。ほとんどキーもテンポも同じだが、そういうのがこのころのレゲエの特色でもあるのだ(つまり、同じベーシックトラックを使って曲を吹き込む)。スライ・アンド・ロビーのかっこよさも存分に味わえます。