「BRINGING IT HOME」(BUFFALO RECORDS LBCY−509)
BONERAMA
トロンボーン4本にスーザホン1、そしてギターとドラムという変態的編成によるニューオリンズファンクバンド。本来はトロンボーンがもうひとりいたが、急死したため、ひとり減った状態でのライヴになったらしい。これは、台風の影響で水没したニューオリンズを救おうという主旨のライヴを収録したものだそうだが、そういう事情はともかく、めちゃめちゃかっこいい。スーザホンによるファンクベースラインもいきいきとしてはね回っているし、4本のボントロが一斉に鳴りまくるさまは、まさにサルサにおけるトロンバンガであり、ジャズにおけるミーツ・ザ・タッドポールである。重戦車のような低音がめりめりと炸裂し、各人のブロウも圧倒的迫力で、トロンボーンの凄さを再認識できるアルバム。ただしでこれはないものねだりなのだが、やはりこの凄まじいファンクトロンボーンのリフの洪水をバックにしてテナーが縦横無尽のブロウを繰り広げたらどんなにかっこいいか、と思ってしまう。それと……やっぱり14曲はだんだん飽きてくる。半分ずつくらいに分けて聞いたほうがいいかもね。ところで、日本盤解説によると「ボノラマ」という表記になっているが、これはシネラマの駄洒落なのか? つづりだけみると、ボーン+ラマなので、ボネラマとかボーンラマと読むような気もするけど。