「MR.HI−DE−HO(1930−1931)」(MCA RECORDS VIM−5606)
CAB CALLOWAY
中村とうよう編の「おもしろ音楽大集合」というシリーズで出たアルバム。それの「ルイ・ジョーダン」篇があまりにすばらしく素敵だったので、これも期待しまくって聴いたのだが、ものすごーく普通のスウィングジャズで、逆にびっくりした。いいとか悪いとかいうよりも、「おもしろ音楽」にはきこえなかった、ということである。のちに映像で、キャブ全盛期のころの、歌い踊っている場面をいくつも観て、ああ、なるほど、と納得できたのだが、キャブは音だけではなかなかわからない。「ブルース・ブラザーズ」のあの「ミニー・ザ・ムーチャー」の場面のかっこよさは、やはり映像で観ないとねえ。ジャズファン的にも興味深いメンバーなのだが、もちろん全体を100としたら95ぐらいはキャブがしめている、ワンマンバンドなので、あまりそっちのほうは期待してはいけません。晩年は来日もしたキャブ・キャロウェイ。偉大な人だった。