「BACKGROUND MUSIC」(HATOLOGY 526)
GREGORIO,GUSTAFSSON & NORDESON
ハットロジーは、ときどきめちゃめちゃ高いアルバムがあって、これも前々から聴いてみたかったのだが、三千円以上して、あまりに高いので二の足を踏んでいた。しかしあるとき一大決心をして、やっと買う気になったのである。リーダーのギレルモ・グレゴリオとマッツ・ガスタフスンの2テナーに、ドラムスという変態的トリオ編成。しかし、実際に聴いてみると、編成はあまり関係なく、基本はフリー・インプロヴァイズドのようだ。ジミー・ジュフリーやトリスターノ派を引き合いに出した評論も見かけたことがあるが、影響があるとしても、それは精神的なものであろう。少なくとも、表面的にはまるで似ていない。でも、蛇のようにねちねち絡み合う二本のサックスは、たしかにコニッツ〜マーシュ的かも。何度か聴いたが、深い演奏で、なかなか正体をつかみきれない感じ。でも魅力的である。タイトルも意味深長だ。