「TERRITORY」(DOUBT MUSIC DMF−112)
IMAHORI TSUNEO/YOSHIDA TATSUYA
これはめちゃめちゃかっこええ! そういう一言で十分なのだが、ちょっと捕捉しておくと、基本的にはロックのようなノイズのような即興なのだが、そこにフォークっぽい要素や民族音楽っぽい要素などよく分析できない(というかする必要もない)要素がいろいろと乗っかり、全体的にはやかましいのになんでこんな愉しいの的な音楽に昇華されている。これはもう、センスというか「そのひと」というしかないなあ。灰野〜吉田の演奏にも心臓をぎゅーっとつかまれるほど衝撃を受けたが、本作もすごい。どう凄いのかは、いろいろ書こうと思ったがちょっと私の力量を超えているようなので無理。聴いてもらうしかありません。とにかくおもろいから聴いてほしい。もし、前衛的なのでは、刺激的すぎるのでは、やかましすぎるのでは、イラつく音なのでは……と思って躊躇しているひとがいたとしたら、それらは全面的に認めたうえで私は言うでしょう。「けど、めっちゃおもしろくて楽しいで」と。これは究極の娯楽音楽かも。