fumihiko kimura

「キリーク」(JIGEN PRODUCTION 時弦007)
木村文彦

 とにかくめちゃめちゃおもしろかった。パーカッション奏者の即興ということで、ある程度頭に思い浮かべるものを全部裏切って、本当にワンアンドオンリーの演奏ばかりが詰まったアルバムだった。しかも、超楽しいのだ。これは、皆さん、聴かなきゃだめですよ。というか、なにを書いても先入観になりそうでこわい。即興である、ということや、パーカッション主体だ、ということすら、予備知識として仕入れないほうがいいかもしれない。リズムが躍動しまくるタイプのもの、アブストラクトなもの、幻想的なもの、ユーモアのあるもの、ハードなビートがあってかっこいいもの、緊張感のあるもの、リラックスしまくりのもの……どれもおもろい! 絶対になんにも書かないほうがいいと思うので書かない。なんにも書かない。とにかく聴いてみてください。たぶん聴いていて、笑ったり、感動したり、興奮したりすると思うけど……あ、これも先入観だ。やばいやばい。私は嘘は申しません。以上。