albert king

「BORN UNDER A BAD SIGN」(STAX S−723)
ALBERT KING

 いわずと知れた傑作だが、今聴いてもまったく古びていないし、かっこいいのは、サウンド的には初期のブルースロックだなあとか、いろいろ露骨だなあとか思う部分ももちろんあるにもかかわらず、それを遙かに超えるアルバート・キングの超弩級のブルース衝動が時空を超えて感動させてくれるからだと思う。ギターを歌わせ、泣かせることでは3大キング随一といってもいいこのひとが、満を持して放ったスタジオ録音で、どの曲も好き。アルバート・キングは、ライヴ盤を聴くと、その異常なまでの高まりとブルース魂とギターが泣き叫び、もう勘弁して、と懇願している感じが凄いと思うのだが、こういうスタジオでの緻密な音造りがそういうデーハーで気合い一発な演奏のベースになっているのだなあと実感。なにしろ、泣く子も黙る名盤なので、これ以上言うことはありまへん。