adam lane

「DRUNK BUTTERFLY」(CLEAN FEED CF116CD)
ADAM LANE LOU GRASSI MARK WHITECAGE

 これは、ベースのアダム・レーンのリーダー作らしいが、どうも私にはぴんとこなかった。というのも、ピアノレストリオなのだが、アルト〜クラリネットのマーク・ホワイトケイジ(と読むのか? ぜんぜん知らんひとや)が音色といい演奏といい、私の好みではなかったからで、トリオの演奏自体も、ビバップをかなりエグくした感じで、なんというか粗雑で神経質でがちゃがちゃしているように聞こえる。ビバップ(とくに初期)とはそういうものなのかもしれないが、今こういう演奏をする必要があるとは思えない(音楽は「必要かどうか」で行うものではないことはわかっているが)。新しい、おもしろいことはなにもなく、かといって、深い伝統を感じさせるものでもない。中途半端に新しい。でも、こういうネオバップというのか、そういった演奏が嫌いなわけではなく、たとえばスティーヴ・リーマンやラドレッシュ・マハンサッパの演奏もビバップをどこかに感じさせるが、それらはめちゃめちゃ好きなのである。あくまでこのアルト〜クラのひとに対する印象なのだと思う。もちろん音楽は「好み」なので、このアルバムが好きなひとも多いとは思うが、何度か聴き直してみたが印象は変わらなかった。残念。