billy mitchell

「THIS IS BILLY MITCHELL」(SMASH RECORDS SRS67027)
BILLY MITCHELL

 ジャケット最高。中身まずまず。ビリー・ミッチェルの諸作のなかではいちばん好き。20年ほどまえ、先輩にテープに入れてもらって以来の愛聴盤だが、やっと入手できた。ただ、8曲中、ワンホーン(ビブラホンが入っているが)は3曲だけで、あとはデイヴ・バーンズのラッパが入っていて、全部ワンホーンのほうがよかったなあ。とにかくワンホーンの3曲に関しては雰囲気は最高で、しかもハッチャーソンのヴァイヴがいい味を出していてすばらしい。ラッパの入ったやつを聴くと、アレンジ過多でちょっと私にはつらいが、完全にハードバップで、ビリー・ミッチェルというとまずベイシー楽団での演奏を思いうかべる私などにしてみると、へー、やっぱりビリー・ミッチェルってバップの人なんやなあ、とあらためて思ってしまう。生で見たときは、どっちかというとホンカー的な荒いプレイが多かったように思う(悪い意味ではありません)。ビリーというとベイシーでの同僚アル・グレイとの双頭バンドも有名だが、私はコンボのものとしてはワンホーンが、つまり本作が好きです。オルガンがクラレンス・アンダーソン、ベースがハーマン・ライト、ドラムがオーティス・フィンチ……というのも渋いですなあ。