steve noble

「COLDEST SECOND YESTERDAY」(CLEAN FEED RECORDS CF380CD)
STEVE NOBLE & KRISTOFFER BERRE ALBERTS

 先日のライヴのときに入手したノーブルとテナーのデュオ。ガチンコのフリージャズ。個人的にはテナーとドラムという組み合わせが一番好きなので聞かざるをえない。スティーヴ・ノーブルがすばらしいのはよくわかっているのだが、相方のテナーのひとはどうか。なかなかがんばっている。インパクトのあるノイズをガツン! とぶつけてくる。キュイキュイキュイ……とリードを軋ませるような奏法、音をねじまげてニュアンスを感じさせる奏法、スラップタンギング的な奏法(スラップタンギングそのものではなく破裂音みたいな感じ?)などが耳につくが、あとは中音域で濁ったような音で吹く場合が多い。ちょっとボキャブラリーが少ないような気もするが、一番の問題はスピード感が不足していることかもしれない。スティーヴ・ノーブルの「速さ」(ビートのということではない)に比して、かなりのろい。そのせいか途中ややダレぎみになる。でも、しっかりした音でブロウするその姿勢には好感が持てる。(想像だが)たぶん若いひとだと思うので、今後もどんどんうまくなっていくにちがいないので期待大。私がえらそうに言うようなことではないけど、もっとフレーズにパッションが込められていたらそれだけでかなりちがってくると思う。もっとめちゃくちゃ吹いたらええのにー。一方のノーブルはさすがに千変万化して過激でテクニシャンで……もう、言うことありまへん。すばらしすぎる。