jimmy rushing

「LISTEN TO THE BLUES」(VANGUARD K20P6184)
JIMMY RUSHING

 ヴァンガードという会社は、アルバムを丁寧にじっくり作り込んでいる感じがあり、このアルバムもそんな雰囲気がある。中間派の豪華なメンバー(ピアノがピート・ジョンソンというのがおもしろいが、あとはオールド・ベイシー的メンバーである)とともに、ラッシングが豪快に歌うが、「イヴニン」や「グッド・モーニング・ブルース」「テイク・ミー・バック・ベイビー」などの自分のヒット曲の再演はいいが、「エヴリデイ」とかジョー・ターナーの「ロール・エム・ピート」までやるのはすごい。貪欲というかなんというか……。

「LITTLE JIMMY RUSHING AND THE BIG BRASS」(CBS/SONY SCPZ38)
JIMMY RUSHING AND HIS ORCHESTRA

 しっかりしたアレンジのオーケストラをバックにジミー・ラッシングが歌う企画ものだが、曲はブルースではなくスタンダードが多くて、ラッシングもややおとなしい。購入したときは、やっぱりジミー・ラッシングはブルースを聴きたいよなあ……と思いながら聴いてみると、これがなかなかいいのです(ブルースも入ってるけどね)。とにかく、バックのミュージシャンのメンツはものすごくて、たとえばテナーサックスはバディ・テイトとコールマン・ホーキンス(!)だったりする。ラッパにドク・チータムがいたりするのも珍しいかも。