「WILLISAU & TAKTLOS」(INTAKT RECORDS INTAKT CD 104)
IRENE SCHWEIZER−FRED ANDERSON−HAMID DRAKE
正直言って、イレーネ・シュヴァイツァー(と読むのか?)というひとにはあまり興味がなかったので、アルバム自体にそれほど期待感はなかった。フレッド・アンダーソンはどうせいつもの調子だろうし、ハミッド・ドレイクを聴くという感じかなあ、と思ってなんとなーくCDプレイヤーにセットしてみると、なるほど、こういうやつか! 1曲目は21分にも及ぶイレーネのピアノとドレイクのパーカッションの即興デュオ。これを聴くだけでもイレーネの本作に対する気合がひしひしと伝わってきて、思わず居ずまいを正す。2曲目でいよいよフレッド・アンダーソン爺さん登場だが、こういう登場のしかただと、聴くほうも、ああ、どうせいつもの感じやろ、という気持ちではなく、非常にテンションがあがる。そして2〜4曲目の即興トリオは47分にも及び、このジジイは年齢とか関係ないんか1 と叫びたくなるし、その熱気を引きだしたイレーネとドレイクにも拍手。まさに時間と空間をこえて結びついた3人によるインプロヴィゼイションというべきであろう。