wadada leo smith

「8/SMITH/IBARA/ZORN」(TZADIK TZ5008)
WADADA LEO SMITH/SUSIE IBARA/JOHN ZORN

 おもろいわー。ジョン・ゾーンはさすがだ。音は軽いけど、なんでもできるアルトのマスターだ。フラジオのびょんびょん具合もじつにかっこいいし、ここをこう押してこう吹けばこんな音が出せるのだ、という確信があるのだろうな。昔は嫌いだったが、最近とジョン・ゾーンのおもしろさがやっとわかってきた。レオ・スミスもなにがやりたいのかわからんところがいい。だいたいこのひとは昔からなにをやりたいのかわからんひとで、二十年ぐらいまえにソロアルバムを買ったが売ってしまった。そのあとも、どうももやもやした吹きっぷりが不完全燃焼な感じで、あまり積極的には聞いてこなかった。そこがじつはおもろいのだということにやっと気づいた今となっては、このアルバムは最高に楽しめる。そして、もちろんスージー・イバーラのドラムは最高。というわけで、この三人の組み合わせでおもしろくないわけがない。曲もいいし、ほんと、飽きないで聴きとおせた。でも、このメンツだと、五年前ならぜったいに買わなかっただろうな。