「MONADIC」(EMANEM 4093)
LARRY STABBINS SOLO SOPRANO & TENOR SAXOPHONE IMPROVISATIONS
めっちゃよかった。ソロサックスといわれると聴かざるをえないほどのソロサックス好きの私だが、このアルバム、完璧に私の好みである。テナーもソプラノも、完全にコントロールできているうえに、即興によって繰り出されるフレーズもバラエティ、そして、作り上げられる世界の豊穣さなど、どれをとってもすばらしいの一言。聴いていて、「聴き惚れる」という言葉がぴったりの状態になってしまう。テクニックも、音色も、言うことなし。しかも、フリージャズ的なテクニックや音色、モダンジャズ的なテクニックや音色、どちらもいけるうえ、静謐な表現や、荒れ狂う表現もどちらもいける。豪快さと繊細さをかねそなえ、それを見事に表現できる名手と思う。たいへんな傑作。このアルバム、実はその筋ではとても有名なアルバムらしいが、私は全然知りませんでした。アホやな。