hound dog taylor

「HOUND DOG TAYLOR AND THE HOUSE ROCKERS」(ALLIGATOR 4701)
HOUND DOG TAYLOR AND THE HOUSE ROCKERS

 エルモア・ジェイムズも、もっといえばエリック・クラプトンもしらないときにこのアルバムを聴いた。その衝撃はすごくて、「えーっ、ベース、いないの?」というのがまずあった。なにしろ、三人だけだし、ベースがいない。こんな変態的な編成で、よくバンドができるなあと思うのだが、聴いてみると、まるで違和感がない。考えてみれば、シカゴブルースの初期の録音は、こんな風にベースがいなくて、ギター二本とか、そういうのもたくさんあったわけで、まるで変ではないのだ。しかも、このハウンド・ドッグ・テイラーというおっさんは、まさに軽々と演奏している感じで、出てくる音はめちゃめちゃ歪んでいて、えぐいのだが、それを、なんというか、もう肉体と化した感じで、易々と弾きまくり、歌いまくっている。これはええなあっ! と思い、はまりました。ほかにも聴いたが、やっぱりこのアルバムが最高ではないかと思う。3人で十分ですよ。