radek wosko

「CONTOURING」(MULTIKULTI PROJECT MPJ015)
RADEK WOSKO KASPER TRANBERG MAREK KADZIELA

 トランペットのカスパー・トランバーグのライヴの物販で購入したのだが、ドラムのRADEK WOSKOのリーダーアルバム。ドラムだけではなくコンポジションにも才能があり、8曲中6曲がこのひとの作品。トランバーグは、フリーインプロヴィゼイションもやるし、ユーゼフ・ラティーフとの演奏のように正統派なジャズもやるが、本作ではまた違った一面を見せていて、ときにエレクトリックマイルス(「イン・ナ・サイレント・ウェイ」から後年まで網羅したような演奏)のようですらある。もろフリーの曲もあり、抒情的な浮遊感のある世界で激しく鋭いフレージングを重ねるような演奏もある。力強いジャズロック的なものや、ケニー・ウィーラーあたりをほうふつとさせるヨーロッパ的な演奏もある。3人のなかで一番耳に残るのがギターのMAREK KADZIELAというひとのプレイで、ときにエレクトリックベースとまちがうようなパーカッシヴなアプローチをしたり、思いっきりギターっぽかったりして千変万化。リズム的にもすごくて、引き出しも多く、さまざまな方向からアプローチしてくる。才人って感じ。3人のバランスもよく、すごく面白かったです。