「兎に角」(POPGROUP RECORDINGS POP104)
YAS−KAZ
坂田明が入っているので買ったのだが、あまりフィーチュアされているわけではない。というか、そもそもそういったタイプの作品ではない。私の印象では、エレクトリックマイルスに影響を受けたサウンド。たとえば「ススト」とか「ダブル・レインボー」とか、ああいうやつ。気持ちよいけど、やはり主役のマイルスはそこにいないわけで、なんとなく「主役不在のマイルス」みたいな物足りなさも感じる。サウンドクリエイターが、多くのミュージシャンを駒のように使って、コラージュのようにして作りあげた「作品」であって、かっこいいと思う瞬間もたくさんあるのだが、たぶんこれは好みの問題だと思うけど、中心にどーんとしたソロがないとなんとなく欠落感がある。「サウンド」をとるか、「ソロ」をとるか、ということでしょうか。