ふえたこ日記
平成15年9月30日(火)
ゲラを送ってから、喫茶店でパソコンをだましだまし仕事。ストレスたまりまくり。でも、とにかくバックアップはちゃんととろうね主義になったので、気分的には安定。どうにもならなくなると、シグマリオンに切り換えるのだが、これで親指で根をつめて仕事すると、あっというまに肩がこり、頭痛がしてくる。
平成15年9月29日(月)
パソコンの発注もしたし、ぼーっとしていてもしかたがないので、壊れたパソコンをなだめたりすかしたしながら喫茶店で仕事。やはり途中でいろいろおかしくなり、小説は書けないみたいだ。そのたびに再起動するが、その手も次第につかえなくなる。ま、しゃあないで。あきらめて、ゲラ一冊分。夜は、シグマリオンで仕事するが、これは疲れます。
平成15年9月28日(日)
パソコンがどうしようもないので、梅田のパソコンショップへ行き、いろいろみるが、もちろん私の欲しているものはない。とりあえず親指シフトの権威である二階堂さんにいろいろ電話でおたずねし、某専門店に発注する。壊れたパソコンを立ち上げて、バックアップをこまめにとりながら、だましだまし仕事するが、20分もたたないうちに、やはりおかしくなる。へとへとになって、酒を飲んで寝る。
平成15年9月27日(土)
今日は大阪で結婚披露パーティーにでなければならないのだが、そのまえに仕事をしようと、喫茶店でカタカタやってると、突然、機械の調子が悪くなり、いくら電源を切って再度立ち上げようとしてもダメ。しまいにはうんともすんともいわなくなる。実は、今やってる仕事はまるでバックアップをとっていなかったので、その時点でかなり青ざめていたはずだが、まだ、なんとかなるだろうと思っていた。そのうち待ち合わせの時間が迫ってきたので、しかたなく喫茶店を出て、電車に乗るが、駅でも車内でも、なんとかならんかといろいろやってみる。でも、まるっきりダメだ。パソコンに詳しい知り合い数人に電話してみたが、皆、「それはかなりやばい感じ。データを救出できるかどうかはかなり微妙」との返事。しかも、口をそろえたように「どーしてバックアップをとってないの」……うーんそれを言わんでくれ。梅田からメーカーに電話してみたが、「症状をきいている限りではハードディスクのクラッシュのようです。データの救出はうちではできません」とけんもほろろ。この時点では、私の顔面は真っ青だったはずである。待ち合わせ時間に10分ほど遅れて牧野さんにあい、事情を説明すると、「それはたいへんですね。気持ちはよくわかります。でも、なんでバックアップとってなかったん?」……それを言うなそれを。「パーティ出んとパソコンショップに行ったほうがええんとちゃう?」という牧野さんの意見はもっともだが、やはりお祝いごとだから、ととりあえず披露パーティーの場所に行くことになったが、牧野さんも私もその場所(どこかのホテル)を知らないことが判明。牧野さんは「ホテルだということはわかってます」。私のデータは、壊れたパソコンに入ったまま。つまり、ふたりともどうしようもない。「このまま帰りましょか」「そうですね」……と言いつつ、ふたりでおろおろしていると、牧野さんが突然、このままではいけないと思ったのか、自宅に電話し、奥さまに「どこそこのなになにを見てちょうだい。そうそう、そこにホテルの名前書いてない?」などとたずね、なんとか目指すホテルの場所が判明した。なーんや、フェスティバルのとこかい。わかってみれば、どうということはない。ホテルに着いたものの、ふたりとも新郎の名も新婦の名も知らないことが判明(私は、新婦の名前は知っているつもりだったが、牧野さんによるとそれはペンネームだという。そんな状態のふたりがどうして披露パーティーに招かれたのだろうか)。「我々はどこへ行ったらええんでしょう」「さあ……」ロビーをうろうろ行ったり来たりしているうちに、パーティーの受け付けっぽいところがあったので、とりあえずそこへ行ってみることにする。すると牧野さんが「あっ、ここ、ここ。ここやわ。絶対まちがいない」……信用できないが、とにかく喫茶店の奥にある扉をあける。知り合いがひとりでもいたら、我々の選択は誤っていなかったことになるのだが……。あ、いたいた、いました。某さんと某さんがいました。あのときほどほっとしたことはない。でも、ほんとのところは、パソコンクラッシュ、データ消失のことが頭に重くのしかかっていて、胃はめちゃめちゃ痛いし、パーティーどころではない感じ。とりあえず今日は飲むで、と宣言し、食事をとらず、ビールをかぱかぱかぱかぱ飲む。コップだったが、すきっぱらに12杯ぐらい飲んだ。パーティーはとても楽しかった。春日さん(ずっと本名だと思ってました)おしあわせに。メッセージカードを書けといわれたので、なんとなくオバQがラーメンを食べているところのの絵を描いて渡したら、あとで新郎が「しょうちゃん」と呼ばれているのを知り、さすがやん俺……と内心自画自賛する。終わってから、梅田の喫茶店に行き、4人でだらだらしゃべる。気がついたら3時ぐらいで、その話を後日我孫子さんにすると、4人で3時まで喫茶店でしゃべるかなあとあきれられた。あとの3人に、いろいろパソコンについてアドバイスを受ける。パーティーではかなり落ち込んでいたものの、この席にいる3人は、非常に気心のしれた友だちばかりだったので、しゃべっているうちにだんだん(まあしゃあない。消えた50枚は、1からやり直したらええやん。あきらめが肝心)という気持ちになり、タクシーで帰宅するあいだも、(50枚というけど、15枚ほどは出版社にデータがあるはず。あとの35枚のうち、10枚以上は、こないだ阪神百貨店のタイガースショップに並んだときにノートに手書きしたやつが残ってるはず。ということは実質25枚ほどか。なんとかなるで、これは)と思うようになり、かなり気が楽になる。帰宅して、ダメものでパソコンを立ち上げてみると、なななななななんと時間はかかったけど、ちゃんと立ち上がったではないか。あわててバックアップを各種とる。とり終えると、また調子がおかしくなり、フリーズしてしまい、再度たちあげようとしてもダメ。おお、間一髪セーフ。よかったよかった。この話を翌日我孫子さんに電話でして、人間、謙虚な気持ちになることが肝心ですね、と結論すると、「関係ない」と言下に切り捨てられた。へとへとになって、酒をまたかぱかぱ飲み、寝る。最近、起きたことをこれほど長く書いたことはなかったが、大矢さんをみならって、ちょっとがんばってみました。
平成15年9月26日(金)
喫茶店で仕事。進まなかった。
平成15年9月25日(木)
喫茶店で仕事。けっこう進む(といっても10枚。普通のペース)。とにかくやるだけやってみましょう。
平成15年9月24日(水)
資料がない。家じゅう探したけどない。どうやら「もともと買ってなかった」ようだ。平家物語の巻十一。台風のようなどしゃぶりだが、しかたなく梅田へ出て、紀伊国屋にいったが、売ってない。どないなっとんねん。しょうもない本ばっかり並べとかんと、日本の古典をちゃんと置いとけっ。とぼやきつつ、阪神百貨店に。こんな土砂降りの日にはさすがに並んでないだろう……と思ったら、いえいえタイガースファンをあなどるなかれ。かなりの行列でした。でも、普段よりはそうとう短いので、とりあえず並ぶ。ずーーーーーーーーっと待っているのも退屈なので、ノートをひろげて仕事する。こういうとき、けっこう進むのである。やっとタイガースショップに到着。せっかく並んだのだから……と、いろいろ買う(阪神の思うつぼ?)。そのあと、新装開店なった阪急の地下お菓子売場に行き、お菓子を買う。それから喫茶店に行き、ノートに書いた分をパソコンに打ち直して見たが、やはり思った通り、かなり進んでいた。すごくもうけた気分。本になったとき、「きっとここがタイガースショップの行列に並んでいるときに書いた箇所だな」と当てたらえーらい。
平成15年9月23日(火)
四天王寺に行ったあと、めちゃめちゃ久々に通天閣にのぼる。まあ、こんなもんですわ。新世界をうろうろしたあと、動物園に。結局、一日中遊んで、帰宅。仕事せえよおまえ。いえいえ、ちゃんと夜中にやりましたよ。ちょこっとだけね。
平成15年9月22日(月)
喫茶店で仕事。全然進みません。
平成15年9月21日(日)
東京駅でブツを受け取り、帰宅。車中は3人掛けの通路側で、窓際には乗客がいて、まんなかの席だけあいていたのだが、新横浜で女のひとが乗ってきて、その席の椅子の下にでっかいボストンバッグをどんと置き、座ることなくそのままどこかへ行ってしまった。トイレか、それとも電話でもかけにいったのかと思ってたが、いつまでたっても戻ってこない。名古屋についても、姿を見せない。だんだん不安になってきた。普通、これだけ大きな荷物で、まんなかの席だと網棚にあげるのではないか。それに、こののぞみは売店もないし、ビュッフェもない。これだけ長い間、席を外しているというのはあやしい。もしや……。なかからチクタクという音がきこえないかどうか耳をすましたが、押し当てているわけじゃないのでわからない。びくびくしながら京都駅をすぎたころ、その女がやっと戻ってきて、ボストンバッグをひょいと取ると、後ろのほうの車両に姿を消した。何だったのだあれは。